メキシコシティにおける工業および商業用排水基準値を規定する規格が公布

メキシコでは、1996年のメキシコ規格 NOM-002-SENARBAT-1996によって、都市部における一般排水基準値が定められているが、工業および商業セクターからの排水規制は含まれていない。しかし近年、特にメキシコシティでの商業活動が増加している為、その基準を見直すための規格が公布された。同基準値は、工業および商業セクターからの排水のみを対象としており、家庭からの排水は適用外である。規格の主な内容は以下の通り。

  1. サンプリングは、メキシコ規格 NMX-AA-003の手法に従って行うこと。サンプリング頻度は以下の通りとする。
事業所の1日の排水時間 サンプル数 サンプリング頻度
最低 最高
4時間以下 最低2
4 – 8時間 4 1 2
8 – 12時間 4 2 3
12 – 18時間 6 2 3
18 – 24時間 6 3 4
  1. 排水基準値は、以下の通りとする。
パラメータ(mg/L) 月平均 日間平均 参考基準値
油脂含有量 50 75 100
浮遊物質量 5 7.5 10
ヒ素含有量 0.5 0.75 1
カドミウム含有量 0.5 0.75 1
シアン化合物含有量 1 1.5 2
銅含有量 10 15 20
六価クロム含有量 0.5 0.75 1
水銀含有量 0.01 0.015 0.02
ニッケル含有量 4 6 8
鉛含有量 1 1.5 2
亜鉛含有量 6 9 12
温度(℃) 40 40 40
浮標物質 なし なし なし
総浮遊物質量(TSS) 150 200
生物化学的酸素要求量(BOD) 150 200
  1. TSSおよびBOD値が基準を超える場合、以下の条件を遵守する場合に限り、浄水場にその処理を委ねることにしてもよい。
  • 浄水場の機能に害を与える量でないこと。
  • 量や質により、浄水場の設備改善またはメンテナンスが必要となる場合は、その費用を負担すること。

 

  1. 対象事業所は、規格発布後180日以内に、認可を受けた試験機関による排水検査報告書を当局に提出すること。

当規格案 PROY-NADF-015-AGUA-009は以下で参照可能(スペイン語表記)。
http://www.sma.df.gob.mx/conadf/documentos/proyectos-normas/Publicacion_consulta_publica-PROY-NADF-015-AGUA-2009.pdf

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