中国で2012年7月1日実施の<生活飲料水衛生標準>に対し、多くの企業は対応にしばらくかかるとの専門家の見解

中国では<生活飲料水衛生標準>(GB5749-2006)が2012年7月1日から全面的に実施される予定である。同標準は、生活飲料水の水質や、水質試験に関して規定するもので、同標準の実施により飲料水に係る106項目の基準が更新される。この標準に関し中国国内メディアは2012年5月24日、同標準がEUで適用されているものとほぼ同等のレベルにある一方で、新たな標準を運用していくにあたってその実現可能性を懸念する声が専門家の間で上がっていると報じた。

中国国内メディアによると、ある専門家は、中国には3000社の水関連企業が存在しており、その所有施設や生産技術に基づき判断すると、ほとんどの企業で新たな基準に対応するのにまだしばらくかかると語っているという。また、清華大学関係者は、施設に対し106項目全てのテストを行う都市の数は、産業エリアのごく一部だと話しているとのことである。

2006年に公布された<生活飲料水衛生標準>(GB5749-2006)では、2012年7月1日までに全ての処理施設において基準を満たすよう義務付けられた。同国内メディアによると、北京などいくつかの都市ではすぐに基準を達成できたものの、公布から5年以上経過しているのにもかかわらず、多くの企業では設備や生産技術が向上していないという。専門家の話では、2009年末まで、中国の98%の施設で数十年も前の生産工程を採用していたという。

<生活飲料水衛生標準>(GB5749-2006)では初めて農村と都市に対する基準を統合した。同国内メディアは、都市でもその基準達成に苦労している中、農村では更に難しい挑戦を強いられるだろうとの見解を寄せている。

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