台湾環境保護署、<放流水標準>を修正し、ダイオキシン類に対する規制項目を新たに追加すると予告

台湾環境保護署(以下、環保署)は2012年6月1日、<放流水標準>を修正し、ダイオキシン類に関する規制項目を新に追加することを予告した。これはリスク管理の理念に基づくもので、ダイオキシン類に関する規制項目は、ダイオキシン類汚染が発生する恐れのある、製紙用パルプ製造業、廃棄物焼却場あるいはその他の廃棄物処理場、廃棄物焼却施設があり湿式洗浄あるいは半乾式洗浄を採用する事業等に対して適用される。

環保署によると、台湾で実施される、ダイオキシン類が発生する恐れの高い事業において、処理後の放流水におけるダイオキシン類の含量は米国や日本の放流水排出標準(10pg I-TEQ/L)より遥かに低いとの調査結果もあるものの、製紙用パルプ製造業や廃棄物の焼却・処理および廃棄物焼却施設があり湿式洗浄あるいは半乾式洗浄を採用する事業では、その製造工程および処理プロセスにおいて、ダイオキシン類が発生する恐れがある。そのため、環保署は新たにダイオキシン類の規制項目を追加するとしている。環保署によると、新設業者に対する限度値は5pg I-TEQ/L、既設業者に対する限度値は10pg I-TEQ/Lで、公布日に即日施行となる。

環保署は、製紙用パルプ製造業は無塩素漂白方法を採用すると同時に、廃水処理施設を安定的かつ確実に運営することによって、ダイオキシン類の発生量を低減することができるとし、廃棄物を焼却する場合は、焼却物の管理を強化し、汚染防止施設を改善し、末端における廃水処理の複雑さを減らすべきであると指摘している。環保署は、今後も環境を守るために、その他産業の放流水標準も見直すとしている。

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