米国の4技術協会、ビルおよびその機械装置と建設用地の設計のための水使用効率に関する基準案を発表

米国の4つの技術協会が協力して、ビルおよびその機械装置と建設用地の設計のための水使用効率に関する基準案を作成した。

その4つの協会とは、全米暖房冷凍空調技術者協会(ASHRAE:American Society of Heating, Refrigerating and Air-Conditioning Engineers)、全米配管技術者協会(American Society of Plumbing Engineers)、米国水道協会(American Water Works Association)、および米国グリーンビルディング協会(U.S. Green Building Council)である。

ASHRAEは、2012年10月30日にこの基準案を発表して、12月10日までパブリック-コメントを受け付けている。

この基準案では、「暖房・換気および空調(HVAC)」システム、配管システム、およびかんがいシステムを運転するのに必要な水の量が最適化されている。従来からあるHVACシステムのほかに、この案は、蒸発排熱、加湿装置、蓄熱、地表源ポンプ-システム、温水装置、実験室施設、および住宅電気機器にも適用する。

この基準案を書いた委員会のJohn Swift議長は、次のように述べた。

  • ビルの設計、建設、運用における水の効率的な使用方法の問題を適切かつ総合的に取り上げた基準の文書は現在ない。
  • 節水だけでなく省エネや運用費の削減にもなる可能性がある。このような要因や政府規制の増加が予想されることによって、引き続き水使用効率の良い製品や方法のより早い導入が促進される。
  • 毎年だんだん乏しくなる資源である世界で利用できる水の20 %がビルで使われている。

また、ASHRAEは、次のように述べている。

  • HVACと冷却装置は典型的なオフィスビルで消費される水の約3分の1を占めている。
  • この基準は、設計チームがビルの設計・建設プロジェクトのすべての側面に水使用効率に関する方策を適切に当てはめるために必要な助けとなる。
  • 配管、防火、HVAC、冷却の技術者は、機能的なビルの機械装置を組み立てる際に土木技師と景観設計家と密接に協力しなければならない。

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