5つの認証機関が未規制化学物質の飲料水規格の統一化へ動き出す

CSA Group、NSF International、IAPMO R&T、UL及びWater Quality Associationの5つの認証機関は、公衆衛生のさらなる向上、無駄なコストの削減、効率の改善、そして人の健康のリスク評価アクションレベルの透明性の促進を目的に、飲料水と接触している製品から生じる未規制化学汚染物質に対するアクションレベル(一般に処置基準値とも言われる)を策定するための統合化された手順書を今後採用することになる。この統一された手順が策定されれば、それは5つの認証機関のすべてによって直ちに採用されることになる。

配管や処理剤、処理装置や蛇口といった水道水に触れる製品は飲料水に化学物質を混入させる可能性がある。そこで、1980年代後半、NSF Internationalは、飲料水に触れる化学物質や製品に関して米国国家飲料水規格を策定した。これらは、飲料水処理化学物質に関するNSF/ANSI 60と、飲料水設備機器に関するNSF/ANSI 61の2つでいずれも健康への影響を規定している。そしてこれら2つの規格の下で認証された製品は、現在、周知の化学汚染物質を飲料水に人の健康を害する濃度まで混入させることはない。

米国環境保護庁(USEPA)、カナダ環境保護局、あるいは他の行政機関によってアクションレベルが未だに設定されていない化学物質は、それらの化学物質を放出する製品が人の健康にリスクを与えないようにするために、上記のNSF/ANSI規格の60と61で提示されているガイドラインにしたがって設定されるアクションレベルを持たなければならない。以前は、異なる様々な認証機関によって導き出されていた未規制化学物質に対するアクションレベルも異なったものとなっていたため、製品の認証プロセスも一貫性のない異なったものとなっていた。

そこで現在、上述の5つの認証機関は、規制機関、大学機関及び産業界の著名な専門家で構成されるグループ、NSF健康諮問委員会(HAB: Health Advisory Board)の支援を得て、今までに設定された650以上のアクションレベルを統合化するために、また将来のすべてのリスクアセスメントに関する外部ピアレビューを統一化するために、共同作業を行なっている。

このNSF HABのミッションと責任は次のものである。

  • 飲料水アクションレベルを導き出す作業をサポートする共通のドキュメント・ピアレビューを提供すること
  • 2つの規格NSF/ANSI 60 (飲料水処理化学物質の健康影響に関するもの)とNSF/ANSI 61(飲料水設備機器の健康影響に関するもの)に(未規定化学物質を)組み入れるために、科学的に適切なヒト健康のリスクアセスメントを実施するための明確な方法のレビューと承認を行なうこと

Water Quality Associationの規制技術関連担当役員のPauli Undesser氏は、「共同作業を通して新しい統一したプロセスを目指すことで、5つの組織は企業が安心して引き続きより安全な製品の開発や製造に取組めるよう真摯にサポートしてゆきたい。異なる認証機関の間でアクションレベルの考え方が統一化されることで認証プロセスの透明性や効率が高まり、それによって企業はコストや潜在的な賠償責任の負担を軽減することができる」と語っている。
また、NSF International のGlobal Water部門担当副社長であるClif McClellanは、「アクションレベルの統合化されたリストの存在は、水処理産業関係者だけでなく、大学関係者や他の産業界の関係者にとっても水道中の化学物質をより適切に理解し対応してゆく上で役立つものとなろう」と述べている。

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