2013年8月26日に現地メディアが報じたところによると、韓国は政府機関や民間企業の専門家グループをタイとスリランカに派遣し、両国の水資源政策策定を支援するとともに環境市場への参入の機会を探るという。派遣される使節団は、政府当局と韓国環境産業技術院(KEITI)などの環境関連機関、そしてSK E&C*1やKolon*2など民間企業12社の専門家により構成される予定である。
韓国環境部長官はタイとスリランカ両国の上下水道システム産業は急速に発展していると話しているとおり、タイの浄水プラント産業の成長は2010年以降、年率10%を超える成長を見せている。一方、スリランカにおいても環境インフラに対する需要が急増している。スリランカは給水システムを増設し、さらにスリランカ東部に8つの再生可能エネルギー複合施設を建設することを目指しているという。
韓国環境部のハク氏は、「タイとスリランカはいずれもアジアで最も急速に成長している環境産業をもつ国であり、これらの市場に参入することは韓国の企業にとって優れたビジネスチャンスとなります。使節団は、韓国企業が両国の市場に食い込むため、様々な共同プロジェクトを提案することでしょう」と語った。韓国は官民を挙げて、東南アジア諸国の給水および浄水システム市場を狙おうとしている。
*1 SK E&C 1977年創業、韓国の5大財閥の1つSKグループに属する大手ゼネコン。インフラ、化学・発電プラントのほか住宅なども手掛ける。*2 Kolon Water & Energy 1997年創業、環境施設の運転管理を主事業とする環境企業。水分野では浄水、下水向け水処理システムを提供、研究開発とともに導入計画などのコンサルティングも手掛ける。