2014-年8月11日に成立したエネルギー改革法に関する、環境大臣、国家水委員会(CONAGUA)局長、政府スポークスマンによる記者会見で、CONAGUA局長は、シェールガス開発における水圧破砕を擁護する発言を行った。エネルギー改革法は、76年にわたる石油・ガス開発の国家独占を終わらせ、外資を含めた民間企業参入の道を開く画期的なもので、メキシコの経済発展を促すものとして大統領が推進していた法である。
CONAGUA局長によれば、水圧破砕法は20年前から行われており、当時はガス井あたり3万m3の水が使用されていたが、試行錯誤の結果、今日では1万m3から2万m3となっている。米国では約1万8千のガス井があるが、20年前の数字で各々3万m3使用したとしても、水の使用量合計は全国の水使用量全体の1%以下である。また水圧破砕に使用される水は清水である必要はなく、再使用の水でも海水でも、また掘削に使用した水でも良く、工業用水として工業用水の法規に従い、飲料水や農業用水は一滴も使用しないことが強調された。またガス井の採掘に際しては、水の使用量に関してCONAGUAの監視を受けることになる。
記者会見では、水圧破砕に使用する水に注入する化学物質の使用に関し、使用する化学物質リストの公表を義務付けるかどうかの質問も出された。これに対して環境大臣は、水に注入される化学物質は最大で0.5%であり、医薬品産業を含め通常の工業活動で使用されるものと同じ、市場にある化学物質である点や、特許や知的財産上の問題から使用する化学物質名を公表出来ない場合でも、石油ガス開発安全・環境保護庁には、どのような化学物質が使用されるのか報告されることになっていると説明された