ベトナム、土壌中の重金属許容値に関する技術基準を改正――新たにCrが規制対象に

ベトナムで、2015年12月21日、「土壌中の重金属許容値に関する国家技術基準を定める通達第64/2015/TT-BTNMT号」が制定された。本通達は2016年3月1日より施行され、それにともない従来のQCVN 03:2008/BTNMTは無効となった。

本通達には、「土壌中の重金属許容値に関する国家技術基準QCVN 03-MT: 2015/BTNMT」(以下、本基準)が添付されている。本基準は、表土(土地の表面から深さ30 cmまで)中の重金属許容値を規定しており、適用対象範囲は農地、林地、住民生活地、工業地、商業・サービス地の5つである。これら5つの土地利用に対して、それぞれの重金属許容値は以下の通り定められている。6つの重金属が規制対象となっているが、このうち「クロム(Cr)」だけは従来の技術基準QCVN 03:2008/BTNMTに無い、新たな規制物質である。

重金属 農地 林地 住民生活地 工業地 商業サービス地
1 ヒ素(As) 15 20 15 25 20
2 カドミウム(Cd) 1.5 3 2 10 5
3 鉛(Pb) 70 100 70 300 200
4 クロム(Cr) 150 200 200 250 250
5 銅(Cu) 100 150 100 300 200
6 亜鉛(Zn) 200 200 200 300 300

このほか本基準は、土壌のサンプリングや重金属の測定に関する試験規格も定めている。

本通達の原文は以下よりダウンロード可能である。
http://www.donre.hochiminhcity.gov.vn/Lists/vanbanmoi/Attachments/539/64_2015_TT_BTNMT.pdf

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