米EPA、飲料水の安全性と信頼性を高めるための行動計画を公表

米環境保護庁(EPA)は2016年11月30日、飲料水の安全性と信頼性を高めるために連邦や州をはじめとするあらゆるレベルの政府、住民組織、その他のステークホルダーらが力を合わせて取り組むことを求めるDrinking Water Action Plan(飲料水行動計画)を公表した。この「行動計画」は、飲料水の安全性と信頼性の向上のための6つの優先分野を挙げ、それぞれの分野についてつぎのような行動を提案している。

  • 地域におけるパートナーシップを推進するなどして、恵まれない小規模自治体などの水インフラの資金調達と管理の能力を強化する。
  • 安全飲料水法の遵守状況を示すデータの報告を電子的方法でおこなえるようにするなどして、同法にもとづく監視を強化する。
  • 水道原水の攻撃に対する脆弱性の評価を見直すなど、原水の保護策を強化するとともに、回復力を高める。
  • リスクの最も大きな汚染物質への対処を優先的に実行するなどして、規制対象外の汚染物質への取組を強化する。
  • 情報公開や一般への啓蒙を強化するなどして、飲料水の安全に関する情報の透明性、一般の認識、およびリスク・コミュニケーションを改善する。
  • 鉛・銅規則の改正の検討や、現行規則のもとでの監督を強化するなど、鉛汚染によるリスクの軽減に努める。

大統領科学技術諮問委員会の報告書

EPAが「飲料水行動計画」を策定するのと並行して、大統領科学技術諮問委員会(PCAST)も飲料水の安全性について科学技術的な見地から調査を進めており、その結果を提言とともにまとめた報告書、Science and Technology to Ensure the Safety of the Nation’s Drinking Water(国の飲料水の安全性を確保する科学技術)をEPAの「行動計画」とほぼ同時期に公表した。EPAは、この報告書に書かれている提言は「行動計画」を補完し、支持するものだとしている。

なお、EPAの「飲料水行動計画」は以下のURLで読むことができる。
https://www.epa.gov/sites/production/files/2016-11/documents/508.final_.usepa_.drinking.water_.action.plan_11.30.16.v0.pdf

また、PCASTの飲料水の安全性に関する報告書は以下のURLで読むことができる。
https://www.whitehouse.gov/sites/default/files/microsites/ostp/PCAST/pcast_drinking_water_final_report_20161219.pdf

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