中国、生態関連法制度の構築強化へ――土壌汚染防止法を制定するとともに水汚染防止法を改正する見通し

2017年3月8日午後、第12期全国人民代表大会第5回会議の第2回全体会議で、張德江委員長による全国人民代表大会常務委員会活動報告の聴取が行われた。張委員長によると、過去1年間、全国人民代表大会常務委員会により、文化、社会、環境保護などの分野で法制定の強化が図られた。党中央の環境保護費から保護税への改正の推進、税徴収を法で定めるという原則の実施に関する改革精神に基づき、人民代表大会常務委員会は、「環境保護税法」を審議し可決した。同法は、同委員会が審議し可決した初の税制関連法となる。汚染物質の排出、生態環境の保護・改善において、環境保護税の徴収は積極的な役割を果たすとともに、重要な意義を持つ。

さらに、全国人民代表大会常務委員会は、良好な生態環境に対する国民の切実な期待に応えるため、2014年、環境保護法の全面的な改正を行った。2016年には、さらに以下の業務を実施した。

  • 環境保護法の実施状況を検査するとともに、テーマ別質問会を実施。
  • 国務院の2015年度環境状況・環境保護目標達成状況に関する報告についての初の聴取および審議を実施。
  • 地方の各級政府に対して、法に基づき、当級の人民代表大会および常務委員会に当年度の環境状況や環境保護目標の達成状況を報告し、人民代表大会や国民による監督を自主的に受け入れるよう促す。
  • 中華人民共和国水法の実施状況の検査。
  • 水汚染防止法の特別調査の実施。
  • 国務院の自然保護区建設および管理業務状況に関する報告の聴取・審議を実施。
  • 最も厳格な水資源管理制度の実施要求。
  • 水生態系の保護および水環境対策の強化。
  • 水資源の持続可能な利用の推進。

張委員長によると、2017年、全国人民代表大会常務委員会は、社会、文化、生態などの分野における法制度の構築を強化し、土壌汚染防止法を制定するとともに、水汚染防止法の改正を実施し、エコ文明の建設を促進していく。

なお、張德江委員長による全国人民代表大会常務委員会活動報告の原文は、下記のURLにて閲覧可能である(中国語:簡体字)。
URL:http://www.npc.gov.cn/npc/zhibo/zzzb33/node_27356.htm

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