Suezは2018年4月11日、傘下の投資ファンドSuez Venturesを通じてHydrelisに増資による資金提供をおこなったことを明らかにした。この投資は、スマート水道メーターなどをつなぐSuezの次世代無線ネットワークであるON’connectの製品群を補完するとともに、Hydrelisというフランスの若い企業の世界展開を資金面で支援することを目的としている。Hydrelisの株式を以前から保有していたCapHorn Investも今回の増資に加わった。
漏水による被害から建物と消費者を保護
フランスでは、建物内の漏水による家財等の損害賠償のための保険金支払い請求が毎年100万件以上ある。Hydrelisは、内臓の電子システムで水の消費をモニターし、漏水の疑いが生じた場合に警報を発し、遠隔操作で給水を止めたり再開したりすることのできるユニークな一連の水道ブレーカーの特許を取得している。このマシン・ラーニング技術は、水消費のリアルタイム分析にもとづくものである。
Suezは、スマート・メーターについてはこれまで世界中で350万台余りのON’connect製品を設置してきた実績があり、今回の投資を通して、利用者が水の消費を遠隔操作で管理し、漏水による被害のリスクから自らを守ることのできる技術ソリューションの提供力を強化していく。
ひとびとのための革新的なデジタル・ソリューション
今回の投資について、SuezのLoïc Voisinイノベーション・マーケティング・産業パフォーマンス部長はこう述べている。「Hydrelisが開発したデジタル技術は、比類のない漏水検知性能を誇るもので、すべての顧客に利益をもたらす。この投資は、持続可能な資源管理の世界リーダーであるSuezの戦略と完全にマッチしている。これによってHydrelisは、製品を改善するための資金を得、世界展開への足場を築くことができる」
また、HydrelisのDominique Gayraud CEOはこう述べている。「HydrelisへのSuezの投資は、トップクラスのグローバル企業がわれわれのソリューションの未来に信頼を寄せていることを示しているばかりでなく、われわれのチームがこれまでに成し遂げた仕事への高い評価のあらわれでもある。CapHornの投資もまた、Hydrelisへの支援の証しである」