中国国家標準化管理委員会、国家標準(GB/T)「工業団地における水の分類使用および循環利用の原則ならびに要求」を公布し、2019年5月1日より施行

2018年10月10日、中国国家標準化管理委員会は「国家標準GB/T36575-2018 工業団地における水の分類使用及び循環利用の原則並びに要求」(以下、本標準)を公布した。本標準では、適用範囲、規範性引用書類、用語と定義、基本原則、基本要求が明確にされている。工業団地の企画、設計、建設、環境影響評価及び運行管理などに適用されとしている。また、引用書類や工業団地、初期雨水、収集率、処理率、非常用水源利用率などの用語の定義と英訳も記載されている。

本標準では、下記の六つの基本原則が記されている。

  • 工業団地用水の分類利用と循環利用は関連基準・規範に従わなければならない。
  • 工業団地は水資源一体化体制と管理法を構築し、実施すべきである。
  • 工業団地は水資源企画方法を策定し、総合的に水資源を利用すべきである。
  • 水質によって水を分類し、需要によって品質の違う水を別々に供給先に提供する。
  • 排水と汚水を分類して収集し、水質によって別々に処理する。
  • カスケード利用、再生水の回収・再利用など、いろんな方法で工業団地の水循環を実現する。

それに、基本要求は工業団地用水の分類使用要求、収集処理要求、循環利用要求に分けられている。分類使用要求については、企業が先進技術を通じて工業用水量を減らすこと、政府給水を生活用水として利用すること、再生水や雨水などの非常用水源を雑用水として利用すること、非常用水源を利用する場合は水質安全保障案を策定すること、水資源が少ない工業団地は雨水収集・利用法を考えるべきこと、沿海地域に位置する工業団地は二次汚染を避ける前提で海水淡水化を行うことなどが、詳しく記されている。

工業団地における水の収集処理要求に関して、排水集中処理所の建設・排水収集水道の設備、排水の分類処理、排水・初期雨水の収集率と処理率、企業排水の合理・合法化、排水集中処理所の運営基準、排水機関と排水集中処理所の排水口に対する観測、水量と水質に応じて処理する設備を設置することなど、明確に定められている。工業団地内の水の循環利用要求について、循環利用企画案の策定、再生水需要量の確定、利用施設の完備、再生センターと再生水給水ネットワークの構築、再生水を含む非常用水源利用率の確保、再生水用途別での水質確保・保全、再生水水源の選別が義務付けられる。

中国国家標準化管理委員会によると、本標準は2019年5月1日より施行するとしている。

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