米州水規制機関協会ADERASAは、水資源の総合管理を奨励し、より効果的でサステナブルな法規枠組みの策定を推進するための情報交換を目的とする、上下水法規に関する第12回イベロアメリカ・フォーラムを開催した。
ADERASAは、2001年10月に設立された米州18ヵ国及びスペインが加盟する規制機関協会で、毎年フォーラムを開催している。第12回フォーラムは、2019年10月16-17日にコロンビアのカルタヘナ市で開催され、上下水サービスの専門家や政府機関、学会、組合、上下水サービス会社及び、国際水協会IWAや、国際協力機関、開発銀行、NGOらが参加した。今回は、世界における水資源の重要性と、持続可能な開発目標SDGsの多くに影響する戦略の重要性に焦点を当てた、「グローバルな公共資産である水のサステナブルな管理」をテーマとして開催され、以下の7点のコミットメントが宣言された。
- ラ米及びカリブ諸国における上下水サービスの質の向上の為、デジタル化を導入する。
- サービス向上や技術・経済効率が見込まれる場合は、地域のグループ化などスケールメリットを奨励する。
- 上下水サービスの近代化や技術導入の為、上下水サービス会社の資金調達上の問題を削減する政策を策定する。
- 気候変動や人口増加による水源の水不足のリスク増大を認識し、リスク対策やインフラ開発への投資を奨励する。
- 都市部における水の喪失を最小限に食い止め、処理水の各種用途への再利用を優先して、水源に排出される都市排水の総合管理による循環経済へ移行する。
- 水に関する人権を尊重した上で、増加する人口に対して持続可能なサービスを適性料金で提供できるよう、上下水サービスへの補助金制度を効果的なものに設計しなおす。
- ラ米及びカリブ諸国の、貧困層が多い都市周辺部や農村地区での上下水サービスの完全普及のため、地元住民によるサービスなど、各地域の状況に合わせた技術や資金調達メカニズムによる代替ソリューションを適用する。
第12回イベロアメリカ・フォーラム宣言書は、以下のサイトでダウンロード可能(西語表記)。
https://codia.info/images/noticias/2020/DECLARACION_cartagena.pdf