中国生態環境部はすべての固定汚染源をカバーできる汚染物質排出許可制度の完備を図り、2020年1月22日に国家環境保護標準である「汚染物質排出許可証申請および発給技術規範 水処理共通工程」(意見募集稿)(以下、「規範」)を公表し、2020年2月23日まで指定された公的機関、協会、企業による意見を募集していた。
同「規範」の適用範囲は以下のようである。
- 排出者に対する全国汚染物質排出許可証管理情報プラットフォームにおける水汚染物質排出申請情報登録の指導業務に適合する;
- 発給機関が行う許可証審査・発給要求の確認への指導に適合する;
- 採炭類、生産類およびサービス類の汚染物質排出者の水汚染物質排出許可管理に適合する。
同「規範」意見募集稿では、採炭類、生産類、サービス類という3種類の汚染物質排出者に対する許可証申請関連の要求事項および許可証発給機関に対する審査・発給関連の要求事項がそれぞれ明らかになっている。要求事項は主に以下のようである。
- 基本情報入力に対する要求:排出者基本情報、主な製品および性能、主な補助材料、汚染物質発生・排出時点での汚染物質と処理施設、図式(流れ図など)などの情報登録に対する要求を含む;
- 汚染物質排出口および排出許可の制限値の確定方法:廃水・雨水排出口、排出許可の制限値・濃度などの情報の確定・入力に対する要求を含む;
- 汚染防止対策の利用可能な技術に対する要求:利用可能な技術、運転管理などに対する要求を含む;
- 自主モニタリング管理に対する要求:自主モニタリング計画、廃水排出口自主モニタリング、サンプリング・測定の方法、データ記録、モニタリング品質の保証とコントロール、自主モニタリング情報の公開などに対する要求が含まれている;
- 環境管理帳簿記録に対する要求:記録すべき内容、記録頻度などに対する要求を含む;
- 報告の編成規範:報告の周期、編成の流れ、編成内容に対する要求を含む;
- 実際排出量の算定方法:実測法や汚染物質発生・排出係数法を含む算定方法について規定;
- 基準適合の判定方法:一般原則、排出制限値の基準適合判定方法、管理要求基準の適合判定方法について規定。
また、同「規範」意見募集稿の意見募集にあたって、関連編制説明文書も同時に公開されている。