ニューメキシコ州環境局は、石油会社の淡水使用量を減らすために、掘削に使った水の再利用を許可する規則の制定について検討をおこなっている。2014年10月19日の週に、同州のDavid Martin環境局長は同局がこの件について石油資源保護委員会とすでに協議に入っていることを明らかにし、つぎのように述べた。「この規則の検討は、すでに数ヵ月前からはじまっている。環境局での作業が終わると、つぎは石油資源保護委員会での審議がはじまる。これはおそらく10月中、遅くとも11月には始まるだろう」
規則の原案は10月末までに示される予定である。現行の州規則では、石油採掘用水の再利用は淡水源を汚染するおそれがあるとの環境上の懸念から、許されていない。
テキサス州の先行例に倣う
Martin局長は、ニューメキシコ州が採用しようとしているのはテキサス州ですでに石油掘削や水圧破砕に使われているのと同様の方式であるとして、つぎのように述べている。「ホッブスで採掘をしているある石油生産者が、淡水を使用している状態から抜け出す必要があると話してくれた。淡水の使用に問題があるホッブスのような土地では、油汚濁水の再利用が経済的にも正しい。これまで、油汚濁水はほとんど廃水と見られてきた。しかしわれわれは、それを廃棄するのではなく、価値あるものにする道を選びたい」
この新規則については、テキサス州水リサイクル協会のJohn Tintera会長が、2014年になってからニューメキシコ州の環境規制当局者らや業界の代表らと会い、規則制定について話し合ったとしている。Tintera会長はこう言う。「ニューメキシコ州は規制面できわめておもしろい局面を迎えており、偉大なことをなしとげようとしている。経済が急成長するときには、障害もある。そのひとつが水で、テキサス州では水不足が原因でこの問題に注目が集まっている」
なお、ニューメキシコ州当局者によると、石油・ガス産業が使っている水は州内の水消費量全体のごくわずか――1%未満――にすぎず、農業用水と家庭用水が最大の比率を占めているという。