テキサス州南部の2都市、淡水化を検討――州議会も法的障害除去で後押しへ

テキサス州最南部のマッカレン市とエディンバーグ市が、両市の水資源の確保のために淡水化プラントの建設を検討している。両市の水道は現在、リオグランデ川から水を得ている。だが、この地域は人口が増えつづけており、このままでは同川に負担がかかりすぎるのではないかと両市の行政当局は懸念している。渇水が長引くなか、地下水を淡水化するプラントを建設し、両市の増大しつづける水需要を満たす一助にしようというのが、行政当局の狙いである

地域ぐるみのアプローチ

両市の行政担当者は、市単位ではなく地域ぐるみのアプローチのほうが州の支援を得やすいと考えている。「『地域』ということばを使うことで、資金調達の道がひらけてくる」とマッカレン市公共事業委員会のCharles Amos委員長は言う。エディンバーグ市のRamiro Garza市政担当官によると、両市のあいだでは、かなり以前からこの件について話し合いがおこなわれていたという。また、州の機関であるリオグランデ地域水公社が2年にわたる調査の結果、2013年に、人口増にともなう水需要の増加に対応するには淡水化が最良の方法であると結論づけている。同公社はまた、2060年には水需要が現在の利用可能量を年間ですくなくとも6億立方メートル上回るとの予測を示している。

両市は、淡水化プラントの建設場所として、マッカレン市の北部浄水場または南部浄水場の近くを考えている。淡水化プラントで浄化した水は、従来の水道水とブレンドして市民に供給される。

州議会の動向

テキサス州議会は、メキシコ湾沿岸における淡水化プラント建設に対する規制面での障害を除去する方向で動いている。州上院の委員会では、大規模海水淡水化事業への地域ぐるみのアプローチを促進し、最終的には淡水化施設の建設への道をひらくために、法規制面での障害を取り除く法案が現在審議されている。法規制上のはっきりとした裏付けのない現状のままでは、淡水化プロジェクトの計画立案への資金提供や大規模海水淡水化プロジェクトへの投資に民間組織が動くことはなさそうだ

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