GEの中国研究開発センター、高効率水回収技術を開発

中国国家省エネセンターによると、GE(ゼネラル・エレクトリック)の中国研究開発センター膜・表面技術実験室が主導する科学者チームは、飲料水の生産効率を向上させるための高効率水回収技術の開発に成功した。この新たな技術によって、GEがこれまで工業用水分野で確立してきた技術や豊富な経験が家庭用飲用水分野においても活用され、消費者は安全な水を利用できるようになる

中国の水処理市場は、頻繁に生じる汚染、複雑な水質、廃水再利用率向上を妨げる各種障害など、様々な課題に長期間にわたり悩まされてきた。国家監察部の統計によると、ここ数年間に中国で発生した水汚染事故は平均して年間1700件以上に上る。90%以上の都市の飲料水は汚染されており、7億人の人々が大腸菌に汚染された水を日常的に飲んでいる。全国の約1億4000万人が利用する飲用水源地は安全とはいえない状態にあり、飲用水の安全性をいかに保障するかは、多くの人々の関心である。

GEは、精密ろ過、限外ろ過、ナノろ過、逆浸透膜など複数シリーズに及ぶ浄水製品を提供する水ビジネス企業である。飲料水中に含まれる細菌や粒子状物質は、一般的な限外ろ過膜でろ過できるが、重金属などの有害物質を除去するには逆浸透膜が必要となる。GEの中国研究開発センターが開発した超低圧逆浸透膜は、極めて低い圧力で大量の浄水を安定して供給できる。その生産量は一般的な膜の約3倍であり、さらに、比較的高い脱塩率も維持できる。低圧で使用できるためポンプが不要で、造水コストの大幅な削減にも貢献する。

既存の技術を利用した場合、再利用率は30%~50%ほどだが、このたび開発されたGEの高回収率技術を使用すれば、高い回収率と浄水量を同時に実現でき、低価格かつ環境に優しい方法で高品質の浄水を各家庭に提供できるという。さらに、水質にもよるが、同技術を利用した廃水再利用率は最高75%にまで達し、1日当たりの造水量が現在75ガロンの場合にはこれを500~1000ガロンまで増加させることが可能になり、回収率が大幅に向上する。

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