中国住宅都市建設部は2018年7月4日、「海綿都市建設評価基準(意見募集稿)」を公表し意見の募集を開始した。意見募集の期限は2018年8月10日まで。中国の強制国家標準(GB)である同基準では、海綿都市建設における効果評価の内容や方法などについて規定されている。「海綿都市」とは、流れる雨水をスポンジのように「吸収・貯水・浸透・浄化」し、地下水を補給して、水の循環を調節する都市を表している。同基準の主な内容は、以下のとおりである。
適用範囲と評価対象
同基準は、海綿都市の建設における効果の評価に適用される。評価対象は都市。
海綿都市建設における技術ロードマップと方法
海綿都市の建設は、「排出源での排出削減、プロセスの制御、系統的な対策」という原則に基づき系統的に計画し、その土地に応じて適切な方法を講じ、都市と緑の共存を図り、「浸透、滞留、蓄積、浄化、使用、排出」などの方法を用いた総合的な対策を講じる。
海綿都市建設における効果の評価原則および評価結果
プロジェクト実施の効果性、排水または集水区、都市全体におけるスポンジ効果に対して、それぞれ評価を実施し、排水または集水区を統計単位とする。本基準の要求に到達した市街地面積が市街地の総面積において占める割合を評価結果とする。
評価内容
- 雨水の総表面流出流量の制御率、およびその表面流出体積の制御
- 路面浸水の制御、および冠水の防止
- 都市水系の環境質
- プロジェクト実施の効果性
- 自然生態系構造の管理、および都市水系の生態海岸線(川岸線)の保護
- 地下水深度の変化状況
- 都市のヒートアイランド現象の緩和
同基準では、上記評価内容に対応した具体的な評価方法およびその要求事項などについても規定されている。
なお、原文については以下のURLより閲覧可能である。
http://www.mohurd.gov.cn/wjfb/201807/t20180709_236735.html