ブラジルの地方開発省が、全国レベルで110の水供給インフラ工事に250億レアル(67億米ドル相当)の投資をすると、2019年1月16日に報道された。うち66工事はブラジル北東部に該当する。
これは国家水資源庁(ANA)が作成した水資源確保国家計画の一環で、今年4月に開始する。地方開発省によれば、管轄機関を再構築するとともに、戦略的なプロジェクトを優先し、実施される貯水池や上水道、水路などのインフラのマッピングが準備中となっている。管轄機関は、国家による水資源管理を強化するため、ANAと国家水資源評議会を統合する。
地方開発省によれば、一番の課題は、量と質ともに十分な水が確保できる新しい形態を見つけることである。予定されている主なプロジェクトとして、以下が発表されている。
サンフランシスコ川プロジェクト | 東側は2017年3月に完成してパライバ州やペルナンブーコ州の25の市の約100万人の住民に水を供給している。北側は水路の工事が終わっていないが、最終段階にはいっており、今年上半期には終了する予定となっている。 |
海水利用 | 地方開発省は海水の淡水化技術も研究中で、他の州の貯水に頼っている沿岸部の市町村に淡水化された海水を供給し、内陸部の水源を確保することが検討されている。フォルタレザ市の都市部ではすでに淡水化プラントが建設され、稼働プロセスに入っている[1]。 |
農村部の水供給 | 地方開発省は、これまで環境省が管理していた、居住地がまばらな農村部でのタンクローリーによる水供給プログラムや、地下水の淡水化プログラムなどの見直しと再開が予定されていると発表している。 |
[1] EWBJ67号に関連記事あり「ブラジルの水資源庁ANA、気候変動対策の一環として淡水化プロジェクト推進を擁護」