ドイツの対アジアビジネス交流推進団体の視察団がマレーシアとインドネシアを訪問――「環境技術」に注目

アジアとのビジネス交流を推進するドイツの社団法人DAW(独語名称:Deutsch- Asiatischer Wirtschaftskreis e.V.、英語名称:German Asian Business Circle、本拠地:ドイツ・フランクフルト市)の視察団が、2010年10月9日から17日の間、マレーシアならびにインドネシアを訪問する。DAWのサポート内容は、パートナーを求めるドイツとアジア双方の企業の仲介や、これに関連するフィージビリティ・スタディの実施に及んでいる。DAWがバックアップする企業の大半が中小企業であり、彼らにとってアジア関連の情報源が限られていることから、今回、現地での視察が実施されることになった。

キーワードは「環境技術」

今回の視察団には、物流、プラスチック、ゴム、機械などの多岐にわたる業界からの参加が予定されているが、注目される分野はなんといっても「環境技術」だ。

マレーシア政府は、ナジブ政権になってから、それまでの「エネルギー・水・通信省(Ministry of Energy, Water and Communication)」を「エネルギー・環境技術・水省(Ministry of Energy, Green Technology and Water)」へ改組している。この背景には、官民双方における環境意識の向上、さらにエコデザイン、エコ製品・サービスならびに低炭素化に向けた環境技術などの分野での新機軸を促進するといった目的がある。こうした動きには、ドイツの環境分野関係者も注目を寄せてきた。

視察団滞在中に開催される会合の数々

10月13日にマレーシア・クアラルンプールのマレーシア貿易開発公社(MATRADE)本社で開催されるイベント『経済ダイアローグ(economic dialogue)』では、MATRADE代表ならびにマレーシアで活躍するドイツ企業等の代表者も参加する予定である。

また、ちょうどDAW視察団滞在中の10月14日~17日の間、クアラルンプール中心地のKL Convention Centreにおいて、マレーシア政府自らが主催する初の環境・エネルギー分野の総合展示会である『IGEM2010(International Greentech and Eco Products Exhibition & Conference Malaysia) 』が開催される。500以上のブースが設置され、全世界から12万人以上の来訪が予想されている。なお、同展示会に関する詳細は、IGEM発行の以下のPDFファイル(日本語)を参照:
http://www.igem.com.my/IGEM%20Event%20Profile_Japanese.pdf

このほか、グリーン購入を推進するNGOであるGPNM(Green Purchasing Network Association Malaysia、マレーシア・グリーン購入ネットワーク)は、10月15日・16日の日程で、『2010年国際グリーンテクノロジー・グリーン購入コンファレンス(International Green Technology & Purchasing Conference)』を開催する。