ISO、水管理を向上させる目的でウォーターフットプリントに係わる新規格を策定中

国際標準化機構(ISO)は2013年7月29日のプレスリリースにおいて、ライフサイクルアセスメント小委員会SC5の環境管理技術委員会ISO/TC 207においてウォーターフットプリント作業グループWG 8を設置したことを発表した。この作業グループにおいてウォーターフットプリントに係わる新たな規格、“ISO 14046, Environmental management – Water footprint – Principles, requirements and guidelines(ISO 14046、環境管理-ウォーターフットプリント-原則、要件および指針)”の策定作業が現在進められており、ISOは同規格を2014年半ばまでに発表する見通しだとしている。ISO 14046には、ライフサイクルアセスメントに基づき、製品、プロセスおよび組織のウォーターフットプリントアセスメントに関連する原則、要件および指針が盛り込まれ、ウォーターフットプリントアセスメントの実施の際に活用することができる。

ISO 14046に基づくウォーターフットプリントアセスメントでは、水に関連する潜在的な環境影響や、使用水量および水質変化を特定することになる。また、ISO 14046のウォーターフットプリントアセスメントはモジュール式だとのことである(ウォーターフットプリントを示すため、ウォーターフットプリントのさまざまなライフサイクル段階がまとめられる)。

ISOは、例えば以下のような面でウォーターフットプリントアセスメントが役立つとしている。

  • 水に関連する潜在的な環境影響の規模を評価する
  • さまざまなライフサイクルの製品、およびプロセスや組織に付随する、水に関連する潜在的影響を削減するための機会を特定する
  • 水に関連する危機管理戦略を進化させる
  • 製品、プロセスおよび組織のレベルにおいて水効率や水管理の最適化を促進する
  • 産業、政府あるいはNGOの方針または政策の決定者に水に関連する方針などの潜在的な影響を知らせる
  • ウォーターフットプリントの結果を報告するために科学的に矛盾のない信頼できる情報を提供する