EPA、商業用ビルを対象にした米国で最初のWaterSense仕様書を発表、小便器に適用

米連邦環境保護庁(EPA)は2009年10月中旬、商業ビル用の製品を対象にした初めてのWaterSense仕様書を発表した。それによれば、WaterSenseラベルが貼付された水洗式の小便用便器の場合、標準タイプのものに比べ水使用量が50%以下でなければならない。同ラベル貼付の小便便器が設置されれば1つにつき年間で4000ガロンの水を節減できるという。2~3ヶ月以内に、このWaterSenseラベル付きの小便器が米国全域で利用可能になる。

 

現行の米連邦政府の標準では最大許容水洗量が1回の流水で1ガロンと設定されているが、現在約780万器が設置され使用されているといわれる小便用便器はすでに旧式で効率が悪いものであるという。

今回示された仕様に基づくWaterSenseラベル付き小便用便器を使用する場合は、一回の流水が半ガロン以下の水使用量でなければならず、且つ、EPAの性能要求条件を満たさねばならない。

企業だけでなく、学校もWaterSenseラベル付き小便器に切り替えることで水使用量を節減できる。たとえば、10,000人の生徒を有する大学で構内の小便器をWaterSenseラベル付きのものに切り替えれば、毎年、オリンピック用の大きなプールを満たすに足る水を節約することができるという。

 

すべてのWaterSenseラベル付き製品が、効率と性能の両方に関する厳格な基準を満たすべく第三者による試験をパスし認可されなければならない。満足させる性能を有することを裏付けるために、これらの小便器はWaterSenseラベルを取得するために、水洗効率や他の性能項目に関して試験されることになる。

 

このWaterSenseは、EPAがスポンサーとなっているパートナーシップ・プログラムで、水の利用効率が優れた製品やサービスを普及させるとともにそれらの品質を向上させることによって、米国における水供給を将来にわたって保護してゆこうとするものである。

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