山東省、2010年1月1日から汚水排出基準を厳格化し、業界別排出基準を撤廃

山東省の新しい汚水排出基準が2010年1月1日から施行される。山東省には、「南水北調」沿線海河の流域小清河の流域、及び山東半島の4大流域があり、山東半島を除く3か所については、2006年と2009年に新汚水排出基準が実施されていた。今回、2010年1月1日から、山東半島流域でも厳格な汚水排出基準値が適用されることになった。

具体的には、重点保護区でのCOD、アンモニア窒素の汚染排出基準値がそれぞれ60mg/L、10mg/L、一般保護区でのCOD、アンモニア窒素の汚染排出基準値がそれぞれ100mg/L、15mg/Lとなった。今回、4大流域のすべてで、国家標準よりも厳しいこの地方標準が統一的に実施されることになったものである。

 

従来中国では、産業界ごとの違いを考慮し、業界別基準値を実施していた。化学、製紙など汚染の高い企業に対する基準値が最も緩く、一般業界向け基準値の5~10倍であった。このような緩い基準値では、地域の汚染排出総量を規制できず、汚染物排出量が多く汚染の深刻な流域では、すべての汚染排出企業で基準値を達成したとしても、流域の水質要件や地表水機能計画で決められた要件を達成するにほど遠い状態であった。このような業界別に異なる標準では、高エネルギー消費・高汚染の業界が環境許容量をひとり占めするのを黙認することになると環境専門家は指摘していた。

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