環境保護部は「都市部汚水処理施設における汚泥汚染対策取り組みの強化に関する通知」を2010年11月26日付けで公布した。
「第11次5ヵ年計画」期間中、中国の汚水処理能力が顕著に向上している一方、汚水処理に伴い発生する汚泥の処理問題は依然として深刻な状態であると認識されている。同通知は、こういう背景の下、公布されたものである。
同通知は具体的には、都市部汚水処理施設での汚泥汚染防止取り組みに関して、以下のような事項を要求している。
1.汚水処理施設の汚泥の処理・処置責任の明確化。
各汚水処理施設は汚水処理する際に発生した汚泥について適切に処理・処置する責任があり、違法廃棄することを禁止する。
2.汚泥関連施設の建設の加速。
新汚水処理施設を建設する際に、汚泥処理関連施設(汚泥安定化、脱水施設)を同時に計画、建設、稼働させなければならない。汚泥処理施設が整備されていない現存の汚水処理場については、本通知が公布した日から2年以内に追加で汚泥処理施設を完成・稼働させなければならない。
3.汚泥の環境汚染リスク回避の強化。
安全で環境に優しく経済的であることを前提に、汚泥の活用によるエネルギー、資源のリサイクルを奨励する。
4.汚泥の管理、移転登録制度の構築。
汚水処理施設、汚泥処理施設において、汚泥の管理帳、移転票等の登録管理制度を構築すべきである。
5.汚泥の運搬の規範化。
関連運搬資格を持つ専門の運搬業者のみが汚泥の運搬事業の実施が認められる。
6.情報公開。
各地域の環境保護担当部門が本地域の汚水処理施設の汚泥処理・処分関連情報を定期的に民衆に公開すべきである。
7.管理の強化。
各レベルの地方環境保護主管部門が汚泥処理について、各地域の状況を踏まえて具体的な実施案を策定し、汚泥の発生、移転、処理等の過程において管理・監督を強化すべきである。
参考URL(中国語):
http://www.zhb.gov.cn/gkml/hbb/bgt/201012/t20101206_198325.htm