2011年2月10日、環境保護部は「国務院:国家環境保護「『十一五』計画の公布に関する通知」の関連要求を基づき「2010年重点流域水環境質状況と2010年環境保全重点都市環境大気質状況に関する公告」を公布した。
「2010年重点流域水環境質状況」の部分では、2010年における中国の重点流域の状況がまとめられており、全体としては、依然として中度に汚染されていることが明らかにされている。そのうちI~III類水質標準を満たすのが全体の51.9%で、IV類とV類に属するのが27.3%、劣V類に属するのは20.8%(現行の水質標準は中国国家標準「地表水環境質量標準」(GHZB 1-1999)に基づき分類されているものである)となっている。
また、7大水系(長江水系、黄河水系、珠江水系、松花江水系、淮河水系、海河水系、遼河水系)全体としては、軽度汚染の状態であるが、支流の汚染状況は全般的に本流より酷い汚染状態にある。3つの湖と1つのダム、すなわち、太湖、巣湖、デン池および三峡ダムにおいては、富栄養化問題が依然深刻な状態であり、水の華が生じる現象も度々発生していることも明記されている。
一方、「2010年環境保全重点都市環境大気質状況」の部分では、2010年における全国113ヶ所の環境保全重点都市の大気質状況が纏められている。汚染物年平均濃度値を指標に国家標準の「環境大気質標準」(GB3095-1996及び関連修正シート)に基づき評価が行なわれ、中国全体で大気質が一級標準に達しているのは、海口市のみで、全体の0.9%を占める。二級標準に達しているのは、青島市、昆明市等の82都市で全体の72.6%を占める。太原、南京等全体の26.5%を占める30の都市は、2級標準以下となっている。