中国北京市、2013年に例年で最多の13の地方環境標準を公布――強制性標準「水汚染物質総合排出標準」が2014年1月1日より施行

北京市は、環境質を改善するために環境標準を重視し、2013年において13の地方環境標準を公布した。これは、例年では公布数の一番多い年となった。
そのうち、大気汚染物質排出抑制標準は8つ(固定源3つ、移動源5つ)、水汚染物質排出抑制標準は1つ、騒音汚染防治、医療廃棄物処理および放射線安全などに関する環境管理技術規範は4つであった。

13件の環境標準の中、2013年12月20日に公布され、2014年1月1日より施行された「水汚染物質総合排出標準」DB11/307-2013は、深刻な水汚染を改善するための企業に対する汚染源の管理強化措置の1つと見られる。

本標準は、従来の地方標準DB11/307-2005を修訂した強制性標準であり、101種類の汚染物質に対して、厳格な排出制限値およびそれに相応する監督コントロール規制を規定している。本標準は、地表水に排出された主要汚染物質の排出制限値は地表水Ⅲ類※1とⅣ類※2の水質標準にまで引き上げた。その他、農村部の水質汚染の特性および関連の国家技術政策・ガイドラインに基づき、農村部生活汚水処理場の排出制限値が制定された。

本標準は、北京市における都鎮汚水処理場や医療機関を除き、現在運営中のすべでの排出事業体の汚水排出、建設プロジェクトの環境影響評価、建設プロジェクトの環境保護施設の設計、検収および運営中の汚水排出管理に適用され、有害性のある水汚染物質、COD、およびアンモニア態窒素の排出抑制に効果があるものと見られている。

【関連情報】
※1 地表水Ⅲ類:主として、集中式生活飲用水地表水源池2級保護区、魚蝦 類越冬場、回遊魚道、水産養殖地など漁業水域及び遊 泳水域。
※2 地表水Ⅳ類:主として、一般工業用水区及び人体に直接接触しないレ ジャー用水域。

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