2014年7月31日、米上下両院に、環境保護庁主導の節水の取組――WaterSenseプログラム――を支援する法案が上程された。法案の名称は両院とも「21世紀の水法案」または略して「W21」で、上程時の提案者は、上院法案(S. 2771)がBarbara Boxer議員(民主党、カリフォルニア州選出)とDianne Feinstein議員(民主党、カリフォルニア州選出)、下院法案(H.R. 5363)がGrace Napolitano議員(民主党、カリフォルニア州選出)とPeter Defazio議員(民主党、オレゴン州選出)ほか10名となっている。
両法案の内容はまったく同じで、一般家庭、企業、および地方の水道行政機関による節水、水リサイクル、限られた水の管理といった取組を、新たな助成金や投資によって支援するものである。すなわち、法案には、節水や水使用効率の改善をうながす割戻金や補助金、水リサイクルや、地下水管理と貯水の改善に取り組む地方行政への資金面での支援、節水技術や淡水化の研究への投資、ひらかれた水データ・システムの構築などが盛り込まれている。
具体的な支援内容
法案に書かれている具体的な支援内容のうち、主なものは以下のとおりである。
- プログラムの管理費用として5000万ドル(約52億円)
- 割戻金の予算として2019年までに計7億ドル(約730億円)(それ以降は物価変動に応じてシフト)
- 地方の水道の節水や水再利用等の取組に対する新たな補助金プログラムの創設
- 水資源調査法の再授権により2020年までに年間900万ドル(約9億3000万円)を支出
- 淡水化法の再授権により2020年までに年間300万ドル(約3億1000万円)を支出
なお、S. 2771法案の条文は以下のURLで読むことができる。
http://www.gpo.gov/fdsys/pkg/BILLS-113s2771is/pdf/BILLS-113s2771is.pdf
また、H.R. 5363法案の条文は以下のURLで読むことができる。
http://www.gpo.gov/fdsys/pkg/BILLS-113hr5363ih/pdf/BILLS-113hr5363ih.pdf