中国、マクドナルドの提携企業Beijing Simplotに水質汚染者として罰金の支払い命令が下る――過去最高額の7550万円

2015年5月に報じられたところによると、中国北京市豊台区環境保護局(Fengtai District Environmental Protection Bureau)は、マクドナルドに冷凍フライドポテトを納入している食品加工会社Beijing Simplot Food Processing*1が水質汚染を引き起こしているとして、同社に約390万人民元(約7550万円)の罰金を科すことを決定した。この汚染は、同社が排水処理施設を改修していた際に起きたものだという。同件に対する罰金は、北京での汚染に対する罰金としては過去最高額であり、2015年3月に聞き取り調査が行われた後、罰則金の適用が決定された。

これに先立つ2014年11月、当局検査官は、同社が排出した廃水から北京市の地方標準(DB11/307-2013)が定める上限値の500mg/lを上回る563mg/lの化学的酸素要求量(COD:chemical oxygen demand)を検出した。これを受けて、当局は即時に同社の排水管を閉鎖し、排水処理施設で廃水を処理するよう命令した。豊台区環境保護局によると、汚染された水は都市排水管ネットワークに流れ込んでいたという。

中国は法令の強化によってより一層環境保護に力をいれる姿勢を打ち出している。2015年1月には新環境保護法が発効され、その特徴としては汚染者に対するより厳しい措置および汚染に対する罰金の上限の引き上げが挙げられる。

また2014年、北京では、大気あるいは水質汚染物質の排出費が大幅に引き上げられ、これには二酸化硫黄、一酸化窒素、CODおよびアンモニア態窒素が含まれている。北京市環境保護局のZhong Chonglei氏によると、同市の高汚染者は、改正前の環境保護法の規定と比較して最高で15倍の汚染物質排出費および法的措置による罰金を支払うことになり、これらの費用は除染費用と肩を並べるようになってきている。また、汚染物質排出に対するこれらの措置は、同市の産業構造改革におけるより大きな経済的影響力を発揮するだろうと、同氏は述べた。

*1 Beijing Simplot Food Processing:
米国の農業関連企業JR Simplot Company、マクドナルドおよび北京の農工業貿易総合会社による合弁会社。1992年に北京市豊台区で設立され、主にマクドナルドおよび東南アジアの顧客のためにフライドポテトとハッシュブラウンを生産している。

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