中国環境保護部、新たに改正された「船舶水汚染物質排出制御標準」について解説

2018年1月16日、中国環境保護部は、改正された「船舶水汚染物質排出制御標準[1]」(GB 3552-2018)を公布した。1983年に公布された「船舶汚染物質排出標準」(GB 3552-83)を全面改正する同標準は、2018年7月1日より施行される。

公布後に環境保護部水環境管理司の責任者は、公式ウェブサイト上で同標準について解説した。その主な内容は、以下のとおりである。

適用範囲

  • 汚染物質の発生源と種類
    • 船舶の含油廃水、生活排水、有毒液体物質を含む汚水、船舶ゴミに適用。
  • 水域の範囲
    • 中華人民共和国の領域、および中国が管轄するその他の海域内の船舶により排出される汚染物質の監督管理に適用。
  • 船舶の種類
    • 排水型船または非排水型船、ボート、飛行艇、潜水艇、移動式海上プラットフォームに適用。
    • 軍事用船舶および固定式プラットフォームには適用されない。

主な改正ポイント

  1. 標準名が「船舶汚染物質排出標準」から「船舶水汚染物質排出制御標準」に改められた。
  2. 有毒液体物質を含む汚水の排出制限要求が追加された。
  3. 水域や船舶の種類に応じた汚染物質の排出制御要求が設けられた。
  4. 船舶から排出される生活排水の制御項目に以下が追加された。
    • pH値、CODCr、全塩素、全窒素、アンモニア態窒素、全リンなど。
  5. 含油廃水中の石油類、および生活排水中における生物化学的酸素要求量(BOD5)、浮遊物、耐熱性大腸菌群の排出制限値の厳格化が図られた。
  6. 船舶ゴミの分類規定が調整され、船舶ゴミの排出制御要求が更新された。
  7. 船舶機関室の含油廃水、生活排水における汚染物質モニタリング要求が明確に規定された。

環境保護部によると、今回の改正版における汚染物質の排出制御要求は、マルポール条約の規定とも一致している。400総トン以下の船舶の機関室における含油廃水に関しては、15ppmというマルポール条約よりも厳しい排出制限値が規定されている。さらに、改正版標準では、2021年1月1日以降、内陸水域において、船舶からの含油廃水の排出を禁止することについても言及されている。

[1] 原文は以下よりダウンロード可能。
http://kjs.mep.gov.cn/hjbhbz/bzwb/shjbh/swrwpfbz/201802/W020180202588383389910.pdf

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