ロシア、下水処理分野での実行可能なより良い技術(BAT)の技術指標に関する政府決定案が公開審議

ロシア連邦政府決定案「集落及び都市部の集中排水処理システムを使用した下水処理の分野での実行可能なより良い技術に係る技術指標の承認について」がロシア連邦法令案ポータルサイトに公開された。本決定案は、水域に排出される下水の組成に対する現在の規制が、漁業を念頭に最大許容濃度を定めたものとなっており、必要以上に厳しいという問題に対応したものである。本決定案の公開審議は2018年4月28日から2018年5月16日までとなっている。

案では、集落及び都市部の集中排水処理システムを使用した下水処理の分野での実行可能なより良い技術に係る技術指標の値を、Rosstandart(Federal Agency on Technical Regulation and Metrology:連邦技術規制・計量庁)命令2015年12月15日付第1580号で承認された実行可能なより良い技術に関する技術情報便覧ITS 10-2015「集落及び都市部の集中排水処理システムを使用した下水処理[1]」に準拠した計算に基づき定めている。

技術指標は合流(都市)下水と地表排水を区別して物質ごとに設定されており、このうち合流(都市)下水については、COD(化学的酸素要求量)、BOD5(生物化学的酸素要求量)、浮遊物、アンモニア性窒素、亜硝酸性窒素、硝酸性窒素、燐酸態燐といった基準物質の浄化施設カテゴリーと水域カテゴリーを考慮して、技術指標が設定されている。地表排水については、COD、BOD5、浮遊物、石油製品、燐酸態燐といった基準物質の浄化施設カテゴリーを考慮せずに、水域カテゴリーを考慮して、技術指標が設定されている。

本決定案は2019年1月1日の発効が予定されている。

本決定案の進展状況は次のURLで確認できる。
http://regulation.gov.ru/projects#npa=80451

[1] 原文は以下より閲覧可能。
https://www.gost.ru/documentManager/rest/file/load/1514709467757

タグ「, 」の記事:

2020年7月10日
台湾環境保護署、「水汚染防止法事業分類および定義」の改正を公告――オイル貯蔵場や貯蔵施設の分類・定義を改める
2020年7月9日
米EPA、飲料水中の過塩素酸塩を規制しない方針を最終決定
2020年7月8日
ベトナム、水資源開発や排水の許可承認に関する手数料を暫定的に減額する通達を制定
2020年7月7日
ベトナム、水資源分野の違反に対する罰則を定める政令を制定
2020年7月6日
中国標準化研究院、「汚水処理装置一式」など3本の国家標準の意見募集稿を公表し意見募集