2019年3月28日に開催された北京市第15期人民代表大会常務委員会第12回会議で、北京市生態環境局の陳局長は、2018年度の環境状況や環境保護目標の達成状況について報告した。同報告の主な内容は以下のとおりである。
水質汚染対策について
- 水汚染対策の長期的な取り組みを展開するとともに、河川長制や湖長制も実施。
- 区や郷・鎮の枠を越えた水環境区域補償制度(基準を超過した場合に補償金を支払う制度)の徹底的な実施。
- 飲用水源地の保護に尽力し、平原地域での地下水位を約2メートル回復。
- 密雲ダムの総貯水量25億m3達成。
- 汚水処理施設の建設を加速し、汚水対策や再生水利用3カ年計画の実施を継続して、北京市海淀区上庄鎮に14箇所の再生水工場を新設。
- 汚水処理率93%達成。
- 非市街化区域の84区画における悪臭汚水(黒臭水)対策を完了。
- 水生態系対策を全面的に実施し、22箇所のエコ・クリーン小流域を構築し、再生水利用量10億7000万m3を達成。
節水分野について
- 節水型都市の構築を強化し、年間総水使用量については「ゼロ成長(水使用量の増加率ゼロ)」を達成。
陳局長によると、2018年、北京市では、16の区すべてに対して環境保護監察が実施され、取締りや管理監督の強化も図られた。その結果、公安機関に移送し行政拘留処分が下された案件は65件、環境汚染犯罪容疑案件は15件に上った。