米NY州、飲み水中のPFOAなど汚染物質の最大許容濃度を定める規則制定案を公告

米ニューヨーク州保健局は2020年1月22日、飲み水を汚染しているとして最近とみに問題になっている3物質――ペルフルオロオクタン酸(PFOA)、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)、および1,4-ジオキサン――について、飲み水中の最大許容濃度を定める規則制定案を公告し、同年3月9日までの意見募集を開始した。規則制定案が定めようとしている最大許容濃度は以下のとおりである。

  • PFOA: 10 ppt(1兆分の10)
  • PFOS: 10 ppt
  • 1,4-ジオキサン: 1 ppb(10億分の1)

これら最大許容濃度は国内で最も厳しいもので、これが正式に規則として制定されれば、公共水道ばかりでなく、PFOA、PFOS、またはジオキサンが存在する可能性のあるサイトなど、州内のさまざまな施設等にひろく影響がおよぶことが予想される。

2回目の規則制定案公告

これら3物質の飲み水中の最大許容濃度について、州保健局はすでに1回目の規則制定案公告と意見募集をおこなっており、今回の公告は2回目のものとなる。1回目の公告でおこなった意見募集では、これら3物質の最大許容濃度が厳しすぎるという意見や、実際にこの基準を適用するまでの期間を長くとってほしいという意見が多く寄せられたが、今回の2回目の公告でも3物質の最大許容濃度は厳しい値のまま据え置かれている。

また、基準適用までの期間についても、大規模な水道システムには四半期ごとのモニタリングを規則制定の60日後から開始することを義務づけるなど、早期の適用を求めていることに変わりはない。ただし、公共水道システムについては、是正行動計画の実施と規則発効後90日以内の申請を条件に、最大2年間の猶予期間を申請できることになっている。

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