中国水利部は2020年2月24日、同部に直属する関連部門、各省、自治区、直轄市水利局などの関連部署に『2020年水土保全業務要点』を印刷配布した。
業務要点は、水土保全率の向上を目標とし、制度の健全性と執行の強化をメインラインとし、システムを整備し、実務的効果的な政策制度体系を加速的に築き、権限と責任が明確化され、協調的で高効率な責任実施体系を構築し、基礎に着実に基づきながら、しかも刷新を図ってゆくことを旨とした健全な業務保障体系を打ち立てることを要求している。そして、観測、情報化、科学研究、標準、計量などの基礎業務を強化するとともに、人為的な土壌浸食を適切に管理し、重点地区に対する処理対策を速めるとしている。
『2020年水土保全業務要点』の具体的要求の主な内容は下記の通りである。
一、水土保全に対する監督管理を強く打ち出す
生産建設プロジェクト(項目)に対する水土保全監督管理制度体系を整備する。水土保全方案承諾制、地域評価、観測「三色」評価などの制度を策定し公表するとともに、生産建設項目水土保全方案編集審査管理規定を修訂する(水利部5号令)。人為的土壌浸食に対しては、衛星リモートセンシング常態化監督管理を展開する。生産建設における水土保全違法反則行為を厳しく処分する。
さらに、水土保全信用監督管理を展開する。各級水行政主管部門は『水利建設市場主体信用情報管理弁法』の要求に基づき、生産建設項目水土保全市場主体違法反則状況に焦点を合わせ、「要注意リスト」と「ブラックリスト」を作成し、全国及び省級水利建設市場監督管理サービスプラットフォームに組み込み、公開して懲戒を実行する。また、水土保全重点工程監督管理を展開する。
二、土壌浸食対策をしっかり行う
各省(自治区、直轄市)は《全国水土保全計画》の任務指標などに基づき、2020年度省級水土浸食処理任務を明確にし、任務指標を県レベル行政区に配分させ、本地区の水土浸食処理任務の遂行を確実なものとする。
三、水土保全メカニズムを完全なものとする
水土保全「十四五ヵ年」計画編制業務をきちんと遂行する。全国水土保全「十四五ヵ年」計画の編制を調整する。省級水行政主管部門は実情を踏まえ、水土保全「十四五ヵ年」計画及び関連特別計画の編制を完成し、「十四五ヵ年」期間中に水土保全業務の構想目標、主要任務及び重点措置を明確にすべきである。そのうえで、水土保全計画評価と審査を完璧に遂行し、水土保全工程建設メカニズム改革を推進する。
四、水土保全基礎支持能力を高める
土壌浸食に対する動的管理と成果応用を着実に進める。2019年度全国土壌浸食動的観測成果審査を完遂し、その結果を発表する。2020年度全国土壌浸食動的観測業務の展開を手配し、全国各級行政区、重点地域、七大流域及び主要支流の土壌浸食面積強度及び動態変化を迅速に測定し把握する。水土保全データの資源管理と共有を規範化し、水土保全分野の重大科学問題に対する研究を展開する。
『2020年水土保全業務要点』の中国語原文は、以下の水利部ウェブサイトで見ることができる。
http://www.swcc.org.cn/gglm/2020/0225/40309.html