ACCIONA Agua、フィリピンに支社開設――東南アジアで2つ目の拠点

スペインの水事業会社ACCIONA Agua社はフィリピンのマニラに支社を開設したと、2019年4月16日同社のサイトで発表した。シンガポールに次いで東南アジアで2番目の拠点となる。4月10日に行われた開所式には、在フィリピンのスペイン大使が出席した。

ACCIONA社にとってフィリピンは、特に浄水部門と輸送インフラにおいて東南アジアの戦略国となっており、2016年には約600万人が居住する地域でプタナン2浄水プラントを受注し、2019年4月8日に開所した。その他同国の大きなプロジェクトとしては、セブ島の、全長650mで2021年完成予定の橋梁建設が挙げられる。

プタナン2浄水場は、アクシオナ・アグア社と現地パートナーのJECP社及びFrey-Fil社のコンソーシアムが、マニラ首都圏の17の都市の上下水サービス会社であるMWSI社から2016年に落札し、マニラ首都圏南部のムンティンルパ市の既存のプタナン1浄水場の隣接地区に建設した。ACCIONA社は1年間運営とメンテナンスを請け負う。

プタナン2浄水場の処理能力は15,000m3/日で、約100万人の住民に飲料水を供給する。フィリピン最大で東南アジアで2番目の淡水湖であるレグナ・デ・ベイの未浄化水を浄水し、住民に清浄で安全な水を確保する。フィリピンは水資源が豊かであるにも関わらず飲料水の普及率は低く、井戸水の汲み上げや河川や湖沼の水利用、小規模の給水サービス会社の利用で飲料水を得ているが、この浄水場建設により、より多くの住人の飲料水へのアクセスが可能となる。