Suez、韓国NK社とバラスト水処理に関する5カ年パートナーシップ契約を締結

Suezグループはこのほど、船舶バラスト水の処理の分野における世界的リーダーである韓国NK社*1と、5年間のパートナーシップ契約を締結した。SuezグループとNK社は以前から、オゾン発生装置を用いたバラスト水の処理に関する革新的な技術を共同で開発しており、これまでに世界で400台のバラスト水処理装置を販売した実績がある。今般のパートナーシップ契約は、従来の協力関係をさらに緊密化するものである。

Suezグループは、今般のパートナーシップ契約のもと、海洋汚染を低減するための具体的なソリューションを提供していく方針である。同グループとNK社は、バラスト水処理市場の急拡大に対応するために、双方が有する技術的専門能力、施設及び商業プラットフォームを基盤にシナジー効果を生み出しつつ、技術への投資と研究・開発を通じた最適化の努力を継続する意向である。

バラスト水は船底の重しとして、船舶の均衡及び船体の健全性を保つ役割を果たす。バラスト水の取り込み及び排出は、港湾での荷積み・荷降ろし作業時あるいは航行中に行われる。バラスト水の排出に伴い数1000種類の水生生物(バクテリア、微生物、海藻等)が本来の生息域とは異なる海域に持ち込まれることから、海洋生態系にとって重大な脅威となっている。したがって、バラスト水の処理は世界規模での重要課題であるといえる。

国際海事機関(IMO)は2004年、この課題に応えるために「船舶のバラスト水及び沈殿物の規制及び管理のための国際条約」を採択した。2016年9月8日に(フィンランドが)批准したことにより批准国数が52カ国に達し、発効要件を満たしたことから、同条約は2017年9月8日に発効する運びとなった。この条約は批准国に対し、有害な海洋生物の移動を制限するために、自国の船舶にバラスト水処理装置を搭載させることを義務付けている。したがって、2020年までに40000隻以上の船舶において、バラスト水処理装置が導入される見込みである

*1 NK社は旧社名・南洋(Nam Yang)金属工業社として1980年に創業され、本社は釜山にある。同社はバラスト水の処理以外に、高圧容器、圧縮天然ガスの輸送・貯蔵、消火設備等の事業を展開しており、国内外に生産拠点を有している。

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