中国、「京津冀工業節水行動計画」を発表――重点業種の工業用水の効率化を目指す

中国工業情報化部、水利部、科技部および財政部は2019年9月18日、京津冀地域(北京市・天津市・河北省)の工業用水の効率化を図るため、「京津冀工業節水行動計画」(以下、「計画」)を発表し、京津冀地域における節水に関する目標と措置を明らかにした。同「計画」では、2020年までに、鉄鋼、石油化学、食品、医薬などの用水使用量の多い業種の用水効率を国際トップレベルまで引き上げるという目標が打ち出された。具体的には、1万元あたりの工業増加値に対応する用水使用量を10.3 m3以下に削減するほか、一定規模以上の工業の用水再利用率が93%、年間節水量が1.9億m3に達することといった明確な数値目標が定められている。

目標を達成するために、以下のような具体的な措置が打ち出されている。

  • 各地域の計画に基づく産業グレードアップ改造の実施
  • 産業構造の最適化
  • 先進的な生産プロセス、技術、および設備の普及
  • 工業用水節約技術開発の推進
  • 企業の節水技術革新の推進および工業用水効率化プロジェクトの企画・推進
  • 工業団地の節水技術革新の推進および節水対策モデル団地の開発
  • 節水総合ソリューション企業の育成
  • 一定規模以上の企業に対する工業用水統計モニタリングの実施
  • 企業・工業団地の用水スマート管理システムの最適化
  • 工業節水基準システムの完備
  • 節水に関する模範的企業の選出
  • 海水、雨水、および鉱水の使用の支援
  • 水の再利用の推進

上記の一連の措置を着実に実施するため、「京津冀地域における推奨節水技術」(6分野の16項)、「京津冀工業用水効率向上プロジェクト」(7分野の19項)、「京津冀工業節水基準リスト」(10分野101項)の3つの文書も同「計画」の一部として同時に公表されている。また、実施の支援措置として、同「計画」では、企業への指導の強化、資金の確保、各責任主体の交流の強化、節水の宣伝などに関して、各政府部門の責任の更なる強化が明確にされている。

原文は下記のURLより閲覧可能である。
http://www.gov.cn/xinwen/2019-09/18/content_5430869.htm

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