中国国内メディアによると、中国では第11次5カ年計画(2006~2010年)以来、環境保護が益々重視されてきており、汚染物質排出規制に係わる基準は急速に発展してきている。以下、中国国内メディアが2013年8月末に報じた内容を元に中国の排出基準の状況について記載する。
(1) 基準の数が増加した。
現行の国の汚染物質排出基準は147件である。
省クラスの人民政府が法に基づき制定し環境保護部に届け出た地方の汚染物質排出基準は118件である。
(2) 基準の規制する項目が増加した。
現行の基準で水質汚染物質を規制する指標総数は124項目で、米国の水質汚染物質排出の法規での指標総数の126項目に匹敵する。
(3) 排出規制のハードルが高くなった。
従来よりも厳格化した重点業界向けの排出基準を新たに制定し、全国の新設の火力発電所の窒素酸化物の排出制限値に適用している。重点区域の水質汚染物質または大気汚染物質の特別排出制限値などの指標は、既に世界で最も厳格な基準となっている。
(4) 主要汚染物質の排出量の規制を特に強化した。
現行の国の大気汚染物質排出基準で規制される業界の二酸化イオウ、窒素酸化物及び粒子状物質(一次粒子)の排出量は、全国の総排出量の90%以上を占め、現行の国の水質汚染物質排出基準で規制している業界のCOD及びアンモニア窒素の排出量は、全国の総排出量の85%以上を占めている。