ドイツ環境省、第11次排水令改正令案を公開協議――BATへの包括的適応を推進

ドイツ連邦環境省が2020年3月17日、第11次排水令改正令案を公開協議に付した(下記URLに改正令案)。意見提出の締切は4月14日。
https://www.bmu.de/fileadmin/Daten_BMU/Download_PDF/Glaeserne_Gesetze/19._Lp/abwv_elfte_novelle/Entwurf/abwv_elfte_novelle_refe_bf.pdf

ドイツの排水令は、河川水域へ廃水を排出するための許可に必要な最低要求事項を、産業部門ごと附則に定めている。事業者が排水の量と有害性を低減する際は、BAT(利用可能な最高水準の技術)に対応していなければならない。今回の改正令は、排水令のさまざまな附則を改正するものである。具体的には次のとおりである。

(1) 附則47(燃焼施設)と附則33(廃棄物焼却による排ガスの洗浄)の改正
これにより、「大規模燃焼施設を対象にEU産業排出物指令に基づきBAT結論を定める2017年7月31日の欧州委員会実施決定(EU) 2017/1442」(下記URL)を国内実施する。
https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX%3A32017D1442
大規模燃焼施設に関するBAT結論には、発電所での廃棄物の混合焼却が入っている。これに対応する排水側への要求事項は現在、附則33 で規制している。今回、これら要求事項を附則47に移すとともに、混合焼却プラントを附則33の適用範囲から除外する。今後、附則33は純粋な廃棄物焼却施設だけに適用する。

(2) 附則40(金属処理と金属加工)と附則54(太陽電池生産への限定)の改正、附則35(ICチップの製造)の新設
これにより、既存のBATルールを改定するとともに、排水令の各々の附則の適用範囲を明確化する。附則40と附則54は、最新の知見を反映していない。とくに附則54は、1995~98年時点の知見の状態にとどまっていて、当局の執行にとってもはや役にたっていない。また、附則35と附則40も、BATへの包括的な適応が至急必要になっている。
たとえば、今回新設される附則35(ICチップの製造)の「廃水発生場所に対する要求事項(排出制限値)」は次のとおりである(サンプリング【mg/ℓ】)。

カドミウム 0.05
六価クロム 0.1
シアン化物、遊離性 0.2
セレン 1
0.1
タリウム 0.5

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