米ニュージャージー州で水インフラ保護法が成立――住民投票なしに水道民営化が可能に

米ニュージャージー州で、賛否両論が飛び交うなか2014年12月に州議会を通過した*1水インフラ保護法案が、2015年2月5日のクリス・クリスティ知事の署名を経て、正式に州法として成立した。これで同州では、緊急性がある場合には自治体が公営水道を住民投票なしに民間企業に売却できることになった。この緊急性の条件は、同州の多くの水道システムがすでに満たしている。

法案を提案した議員らは、自治体政府によって限界になるまで放置されてきた水道システムにいまどうしても必要な資金を得る道が、これでひらけたとしている。住民投票を経ない簡易な方法での水道システム売却が認められる緊急性の条件には、その水道システムのある地域が渇水の危機に見舞われていることや、その水道が飲用に適していなかったり圧力が不足していたりすることなどが含まれている。

いっぽう、反対派は、これは公共のインフラから私企業の利益を納税者の負担で――水道システムの購入費用はけっきょくは水道料金の上乗せで利用者が負担することになるから――引き出そうという試みだと警告している。

これに対して、法案の提案者のひとりであるJoseph Kyrillos州上院議員(共和党、モンマス選出)はこう述べている。「上下水道システムの運営、保守、および更新に民間企業が最も長けている場合もあることを、われわれは知っている。今回成立した州法はきわめてバランスのとれたものであり、水道システムが危機に陥った場合にそれをより迅速に民間に移管することを可能にする一方で、官が直接かつ実質的に介入できる仕組みも残している」

*1 EWBJ53号に関連記事有り「米ニュージャージー州議会、水道民営化の手続きを簡略化する法案を可決–住民投票が不要に

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