EPA、ニューヨーク州の水インフラ事業に米国復興・再投資法の8700万ドルを投入

ニューヨーク州の人々のために雇用を創出し、地元の経済を押し上げ、老朽化した上水道インフラを整備し、人の健康や環境を守ることになる政策のために、環境保護庁(EPA)は2009年8月31日、同州の保健局に86,811,000ドル(約80億円)を与えた。

2009年米国復興・再投資法(ARRA)の資金から投入されたこの資金は、州や地方の政府が同州の全域で人の健康や環境を守るために不可欠の上水道関係事業の延び延びになっていた改善の多くに資金を供給するのに役立つことになる。すなわち、このARRAからの資金は、ニューヨーク州の州上水道整備基金プログラムに回される。

EPAの第2支局のGeorge Pavlou支局長代理は、「このARRAからの資金は、ニューヨーク州全域のすべての市町村の保健に不可欠な汚染されていない水を確保するのに役立つことになる。また、雇用を創出し、地元の経済を押し上げ、人々の健康や環境を守ることにもなる」と述べた。

 

ところで、州上水道整備基金プログラムは、上水道のインフラの改良に資金を供給するために低利融資を提供するものである。また、このプログラムでは、小規模であったり不利な条件におかれていたりする地域社会や安全な飲料水を確保するための手段として汚染防止を促進するプログラムに資金を提供することが重視されている。

ARRAからいままでに例のない20億ドル(約1800億円)が、低利融資、元金免除、そして助成金の形で米国全域の上水道インフラ事業に資金を提供するために与えられる。この資金の5分の1以上が、グリーン(環境に配慮した)インフラ、水やエネルギーの使用効率の向上などの環境面で革新的な事業に使われる予定である。

州上水道整備基金プログラムが1997年に始まって以来、EPAは助成金として80億ドル(約7400億円)以上を各州の政府に与えてきた。州政府は、これに自前の資金を加えて上水道事業に資金を供給するために150億ドル(約1兆400億円)の財政援助を行なってきた。

 

なお、2月17日にARRAに署名したオバマ大統領は、この法律をかつてない透明性と説明責任を持って実施するように命令しているので、米国民は、この資金がどのように使われているかを次のウェブサイトでみることができる。
http://www.recovery.gov

タグ「」の記事:

2020年7月9日
米カリフォルニア州政府、飲料水中のマイクロプラスチックの定義を発表
2020年7月9日
米EPA、飲料水中の過塩素酸塩を規制しない方針を最終決定
2020年4月14日
米EPA、プラスチック関連データ不足としてハワイ州不適合水域リストへの承認撤回
2020年3月24日
米EPA、飲料水中のPFOAとPFOSの規制を予備決定
2019年8月23日
JD Power、老朽化したインフラ対策への取組みが水道事業者の顧客満足度の改善につながると発表